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2026.05.21

地震に強い家・構造とは?プロが教える倒壊を防ぐ設計ポイント

Category:家づくりの話

新築住宅を建てる際、間取りやデザインと同じくらい重要になるのが「地震への強さ」です。しかし、耐震や制震といった専門用語が多く、どのような基準で構造を選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、地震に強い家を実現するための基本的な考え方から、耐震等級の目安、3つの主要な構造の違いについて詳しく解説します。
さらに、地盤調査や構造計算など、目に見えない部分で倒壊を防ぐ設計の重要ポイントも網羅しました。

この記事を通して、地震の不安を解消し、ご家族が長く安全に暮らせる家づくりのヒントを見つけていきましょう。

目次

家を買う前に。住宅の地震リスクとは?
地震への強さを測る2つの重要指標「耐震基準」と「耐震等級」
家族の命を守る「地震に強い家」の構造とは?基本の3種類
「地震に強い家」をつくる設計のヒント
滋賀県で地震に強い、家族のための安心の家づくりなら

家を買う前に。住宅の地震リスクとは?

家のブロックとチェックマーク

地震大国である日本において、住まいの安全性は家選びで大切なポイント。
ここでは、過去の震災データを振り返り、被害の大きかった家と無事だった家の違いを見ていきます。

過去の大地震で被害を受けやすかった「倒壊しやすい家」の特徴

いざという時に大切な家族の命を守るためにも、「地震に弱い家」の傾向を把握しておくことは防災の基本。
実際に過去に起きた大地震の被害データを詳しく振り返ってみると、倒壊などの甚大な被害を受けてしまった木造住宅には、いくつかの共通する特徴があることが浮かび上がってきました。
具体的には、以下のような条件に当てはまる家が、特に被害を受けやすい傾向にあります。

・1981年(昭和56年)以前に建てられた「旧耐震基準」の建物
・シロアリ被害や雨漏りなど、メンテナンス不足により基礎や構造部が劣化している建物
・壁の配置バランスが悪い、極端に窓が大きいといった「構造上の弱点」を持つ建物

では、なぜこれらの特徴を持つ家が地震の際に危険視されるのでしょうか。
まず、もっとも被害が目立ったのは建物の「基準」の違い。
倒壊した建物の多くは、1981年以前の古い基準(旧耐震基準)で建てられたものでした。
また、建築当時は頑丈だったとしても、その後の維持管理が不十分であるケースも倒壊のリスクを大きく高める要因に。
つまり、古い基準で建てられた家や、適切な維持管理がされていない家は、「地震に弱い」傾向にあるということが言えるでしょう。

深刻な被害を免れた「地震で倒れなかった家」に共通するポイント

守られている家のイメージ

一方で、激しい揺れに見舞われながらも深刻な被害を免れ、その後も住み続けられる家には明確な共通点があります。
それは「最新の耐震基準を満たしていること」、そして「地盤に合った適切な基礎工事が行われていること」です。

具体的には、以下の要素を兼ね備えている家が、地震に対して高い強さを発揮しています。

・最新の耐震基準(2000年改正の現行基準)を満たしている
・最高等級である「耐震等級3」を取得している
・建物の重さを支える強固な地盤と、それに合った適切な基礎工事が行われている
・バランス良く壁が配置された、構造的に無理のないシンプルな形状である

実際に、2016年に発生した熊本地震のケースでは、2000年に改正された現行の耐震基準で建てられた木造住宅の多くが、倒壊や崩壊を免れる結果となりました。なかでも特筆すべきは、「耐震等級3」を取得していた住宅です。

これらは激しい揺れを経験したにもかかわらず、大部分が無被害、あるいは軽微な被害にとどまっています。
つまり、本当に地震に強い家を実現するためには、「ただ新しいから安心」と考えるのではなく、高い耐震性能の証明(耐震等級など)をしっかりと取得し、地盤や基礎、そして構造的に無理のない設計を総合的に取り入れることが不可欠になります。

「木造は地震に弱い」は本当?鉄骨造との耐震性の違い

「地震が不安だから、費用は高くても鉄骨造にすべきか」と悩む方も少なくありません。
確かに鉄は木材よりも素材自体の強度は高いですが、実は『木造だから危ない』わけではありません。
建物の安全性において重要なのは、「構造計算に基づきいかに地震に強い構造で建てるか?」ということです。
事実、緻密な許容応力度計算を行い、最高等級である耐震等級3を取得した木造住宅であれば、鉄骨造と同等の耐震基準を満たす安全性を確保できます。

さらに、木材は鉄に比べて軽いため、地震の揺れエネルギーそのものを建物が受けにくいというメリットも。
コストバランスに優れる木造住宅でも、適切な設計と施工さえ行えば、大地震から家族の命をしっかりと守ることができます。

地震への強さを測る2つの重要指標「耐震基準」と「耐震等級」

家と揺れのイメージ

住宅の耐震性を客観的に判断するには、国が定めた2つの指標を正しく知ることが重要です。「耐震基準」は法律で決まっている最低限のルール、「耐震等級」はさらに上を目指すための通知表のようなものと捉え、それぞれの役割を整理しましょう。

法律で定められた最低限の安全基準「旧耐震・新耐震・2000年基準」の違い

建物の耐震性を語る上で基本となるのが、建築基準法で定められた「耐震基準」です。過去の大地震を教訓に、以下のように改正されてきました。

・旧耐震基準(1981年以前): 震度5強程度の揺れで倒壊しないことが目標。
・新耐震基準(1981年以降): 震度6強〜7程度の激しい揺れでも倒壊しないことが求められる。
・2000年基準(現行基準): 阪神・淡路大震災を教訓に、地盤調査の事実上の義務化や接合金物の指定、壁のバランス配置などが追加。

現在新築される家はすべて「2000年基準」を満たしていますが、これはあくまで「命を守るための最低限の基準」です。地震後も安心して住み続けるためには、基準以上の性能を求める必要があります。

建物の強さを3段階で評価する「耐震等級」とは?安心できる等級の目安

建築基準法を上回る建物の強さを分かりやすく示した指標が「耐震等級」です。
具体的には、建築基準法が定める最低限の基準をベースとして、建物の強さを以下の3段階で評価しています。

・耐震等級1:建築基準法と同等の強さ(震度6強〜7程度の、数百年に一度発生する大地震でも倒壊・崩壊しないレベル)
・耐震等級2:等級1の「1.25倍」の地震に耐えられる強さ(学校や病院など、避難所に指定される建物の基準と同等レベル)
・耐震等級3:等級1の「1.5倍」の地震に耐えられる強さ(警察署や消防署など、防災の拠点となる建物の基準と同等レベル)

このように比較してみると、それぞれの等級で建物の強さに明確な違いがあることが分かります。

熊本地震のような震度7の激しい揺れが連続して発生した場合でも、等級3の家は倒壊を免れ、補修程度で住み続けられたという調査結果もあります。

地震対策において最も大切なのは、地震の瞬間に倒壊を防ぐことだけではありません。大切な家族の命と財産を守り抜き、万が一地震が起きた後も「そのまま自宅で生活を再建できる」ことが理想です。

家族の命を守る「地震に強い家」の構造とは?基本の3種類

傾く住宅と、傾かない住宅イメージ

建物の揺れを制御し家族を守る方法には、主に3つの方法があります。
それぞれの「強さ」を判断するための基準を具体的に知ることで、自分たちの住まいに最適な対策を検討してみましょう。

【耐震構造】建物の壁や柱を強固にして揺れそのものに耐える仕組み

住宅の地震対策として最も基本的で欠かせないのが「耐震構造」です。
柱や梁を太くし、耐力壁を増やすことで、建物がガッチリと踏ん張って揺れに耐える仕組みです。
安全性を判断するために、以下のポイントを確認してみましょう。

・耐震等級3(最高等級)を取得しているか
等級1では、震度7クラスの連続した揺れでダメージが蓄積する恐れがあります。

・許容応力度計算を行っているか
簡易的な「壁量計算」だけでなく、科学的な根拠に基づいた緻密な計算がなされているかが「強さ」の証明になります。

・壁の配置バランス(偏心率)
頑丈な壁があっても、配置が片寄っていれば建物はねじれて倒壊します。全体的に、構造のバランスの良い設計かが重要です。

【制震構造】特殊なダンパー等で揺れのエネルギーを吸収・軽減する仕組み

「制震構造」は、建物の内部に設置したゴムや金属の「ダンパー」が揺れを吸収し、構造部材へのダメージを軽減する技術です。 この制震の性能をしっかりと発揮させ、より強い家にするためには次の点が重要になります。

・「耐震等級3」とセットで導入されているか
制震装置はあくまで補助です。頑丈な「耐震」の骨組みがあって初めて、その効果が発揮されます。

・繰り返しの余震に耐えられるか
本震だけでなく、何度も続く余震でも性能が落ちない装置(MIRAIEなど)を採用しているかが鍵となります。

・装置の配置に根拠があるか
装置をただ入れるだけでなく、専門家によるシミュレーションに基づき最適な位置に配置されていることが不可欠です。

【免震構造】建物と基礎の間に装置を入れ激しい揺れを直接伝えない仕組み

「免震構造」は、建物と基礎の間に「免震装置」を設置し、激しい揺れを建物に直接伝えない構造です。
優れた性能を持ちますが、専用の装置や大規模な工事が必要となるため導入コストが高額になりやすく、設置可能な敷地条件にも制限があります。

コストや敷地条件とのバランスを考慮すると、多くの住宅では「耐震構造」と「制震構造」を組み合わせることが、現実的かつ非常に効果的な地震対策として選ばれています。

・十分な「免震隙間」が確保されているか
地震時に建物がスライドするため、隣地や塀との間に40〜50cm程度のクリアランスが必要です。

・定期的なメンテナンス計画があるか
免震装置が長期にわたって正常に作動するよう、点検や部品交換の体制が明確かを確認しましょう。

・費用対効果の検討
コストが非常に高額なため、地盤の条件や予算を含め、導入の必要性をプロと慎重に判断することが大切です。

「地震に強い家」をつくる設計のヒント

建築中の木造一戸建て住宅

本当に地震に強い家をつくるためには、地盤対策から間取りの工夫まで、細かな設計の積み重ねが欠かせません。
ここでは、これから家を建てる皆さんにぜひ知っておいてほしい、プロの視点から見た「3つの大切なポイント」をご紹介します。

ポイント1:いくら家が頑丈でもNG?まずは「土地の強さ」をチェック

どんなに頑丈な家を建てても、それを支える足元の「土地」が弱ければ、地震の大きな揺れには耐えられません。そのため、家づくりの第一歩である「土地選び」の段階で、地盤の強さをしっかり意識することが大切です。

特に気をつけたいのが「液状化」のリスク。

たとえば滋賀県のように海がない地域でも、琵琶湖の周辺や、昔は川や湿地だった場所を埋め立てた土地では注意が必要です。

地震の強い揺れによって、地中の水分が砂と一緒に地表へ噴き出してしまうことがあり、これが起こると家が傾いたり沈んだりしてしまいます。

土地を決める前に、自治体が公開している「ハザードマップ」や昔の地図などを確認し、その土地にどんなリスクがあるのかを把握しておきましょう。

ポイント2:家をしっかり支える!見えなくなる「地盤調査」と「基礎」が強さの要

土地が決まったら、次に行うのが「地盤調査」です。
これは、その土地が建物の重さに耐えられるかどうかを正確に調べる健康診断のようなものです。もし調査で「地盤が柔らかい」と分かった場合は、そのまま家を建てるのではなく、土の中を固める「地盤改良工事」を行って、強い足元をつくります。

その強い足元の上に、建物の重さを床全体(面)でしっかりと支え、地震の揺れをバランスよく逃がす「ベタ基礎」などの土台をつくっていきます。

家が完成すると、地盤や基礎は土の下に隠れて見えなくなってしまいます。
しかし、この「見えない部分」こそが、家を守る一番の要。

土地探しの段階から、こうした見えない部分の調査や工事をしっかり行ってくれる信頼できる住宅会社を選ぶことが大切です。

ポイント3:「なんとなく安全」は危険!数字で強さを証明する「構造計算」

家の強さを「この壁の量ならたぶん大丈夫だろう」という経験に頼るのではなく、しっかりと数字で証明するために必要なのが「構造計算」です。

これは、建物の重さ、雪の重さ、風の力、そして地震の揺れなど、家にかかるあらゆるダメージをコンピューターで細かくシミュレーションし、柱や梁が絶対に折れないかを科学的に確かめる計算のことです。

実は、2025年4月から法律が変わり、一般的な木造2階建て住宅の審査は厳しくなりました。
しかし、一般的な広さの住宅では、一番精密なシミュレーションである「構造計算(許容応力度計算)」までは義務化されておらず、もっと簡易的な計算だけで済まされてしまうケースも少なくありません。

「耐震等級3”相当”です」という曖昧な言葉ではなく、きちんとした計算に基づき、第三者機関が証明してくれる「耐震等級3の評価書」を取得できる住宅会社であればより安心でしょう。

ポイント4:家の「形」と「屋根の重さ」で変わる!揺れに強いバランス設計

建物の強さは、柱や壁の量だけでなく「家の形」や「重さ」のバランスにも大きく左右されます。

たとえば、上から見たときにデコボコとした複雑な形の家は、地震の揺れを受けたときに特定の場所に力が集中しやすく、建物が「ねじれる」ようにして壊れるリスクが高まってしまいます。

建物の耐震性をしっかりと高めるためには、以下の3つのバランスを整えることが重要です。

・直下率を高める(1階と2階の壁の位置を揃え、力をスムーズに伝える)
・剛心を近づける(建物の重心と強さのバランスを取り、ねじれを防ぐ)
・屋根を軽くする(ガルバリウム鋼板などを採用し、揺れの幅を小さくする)

「こんな外観にしたい!」「日当たりのいい大きな窓が欲しい!」といったデザインの希望ももちろん大切。しかし、それと同時に「その間取りや屋根の重さが、地震のときにどう影響するか」をしっかりと考慮し、安全性とデザインのバランスを見ながらプランニングを進めてくれる住宅会社を選ぶと安心です。

滋賀県で地震に強い、家族のための安心の家づくりなら

オウミ住宅が建てる耐震等級3の家

地震に強い家づくりの基本から、構造の違い、設計上のポイントまで解説してきました。
大切な家族の命を守るためには、目に見えない構造部分にこだわり、根拠のある耐震性能を備えた住まいを選ぶことが大切です。

オウミ住宅が建てる住まいは、地震の揺れ幅を最大95%低減する制振装置「MIRAIE」を<全邸>に搭載(※)。
繰り返す地震への備えを徹底しています。
(※住友ゴム MIRAIE公式(制震技術ページ):https://miraie.srigroup.co.jp/shaking/

さらに、今年3月には「断熱等級7」を実現した外張り断熱仕様の『性能特化モデルハウス』もオープン

断熱性だけでなく、揺れに強い家も標準装備したオウミ住宅の本気の家づくり。
滋賀県で高性能で安心な新築をご検討の方は、ぜひお気軽にモデルハウスへご来場ください。

▼「数字で証明する、本気の家づくり。」
オウミ住宅の性能特化モデルハウス「外張断熱7の家」詳細はこちら

参考:
国土交通省「令和4年改正 建築物省エネ法・建築基準法 木造建築物に関する改正項目」 
https://www.mlit.go.jp/common/001500390.pdf
建築基準法施行令第93条
https://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000338#Mp-Pa_3-Ch_3-Se_2-At_93
NPO住宅地盤品質協会「住宅地盤に関する法令」
https://www.juhinkyo.jp/knowledge/column/jibanhourei/
国土交通省「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書
https://www.mlit.go.jp/common/001155087.pdf