設計段階では、平屋特有の「外観バランスの難しさ」と向き合いながら、
屋根のかけ方や外観のプロポーションを何パターンも検討。妥協せず丁寧に向き合うことで、
機能美とデザイン性が両立した平屋を実現しました。
外観や素材にもO様のセンスが光ります。
たとえば、屋根にはあえて銅板を採用。経年によって徐々に緑青が浮かび上がることで、「まるでお寺のような風格のある緑屋根に育っていくのが楽しみ」とおっしゃっていました。普段あまり使用しない材料でしたが、その想いに応えるべく、素材選びから丁寧にご提案しました。
また、レンガ調の外壁や大理石の床、玄関を開けると広がる吹き抜け空間に輝くシャンデリアなど、細部にも上質なこだわりが詰まっています。
O様が何よりもこだわったのは、リビングから四季を感じられる庭の眺め。
ご自身の趣味でもある植栽を楽しみながら、日々の暮らしに彩りを添えたいという想いから、
大きな窓越しに庭を望める間取りを採用しました。
さらに、軒下の奥行きをしっかり確保することで、内と外が緩やかにつながる一体感ある空間に。
季節ごとの移ろいを、リビングのソファから静かに眺める時間が、何よりの癒しだと話してくださいました。




